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パーソナリティ障害は何が原因?遺伝、育て方、性格の要因も?

パーソナリティ障害がなぜ起こるか、関係する要素を探すことは大切です。

しかし、パーソナリティ障害の原因を正しても治療にはならないことを知っておくことは重要です。

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パーソナリティに関わる5つの要因

年をとるにつれて、パーソナリティが変わることはよくあります。

パーソナリティは、生まれ持った性質に、周囲からの働きかけを受けてつくられるためです。

①生まれ持った要因

同じ親から生まれても、兄弟姉妹では性格が異なります。活発か、おとなしいかなどのほか、傷つきやすさ、ストレスへの強さや、好奇心の強さなど、ある程度パーソナリティが定まっていると考えられています。

②脳の発達障害

子どもの脳が成長する過程で生じる障害が「脳の発達障害」です。発達障害がすべてパーソナリティ障害の結びつくわけではありませんが、幼い頃に多動症(注意欠陥多動性障害・ADHD)や学習障害(LD)などがあったにも関わらず、治療を受けられなかった人がパーソナリティ障害と診断されるようになる割合はかなり高いことがわかっています。

③環境・育て方

親が子どもにどのように関わったという以外にも、両親の関係、育った環境などもパーソナリティ障害の原因に影響します。

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④社会状況・時代背景

親が子どもをどのように育てるか、子どもが何を理想とするかは、少なからず社会の傾向を映し出します。現代社会では、競争や自由がもてはやされる反面、道徳や社会のルールが重んじられない風潮が、パーソナリティ障害に深く関わっていると考えられます。

⑤急激な変化

親しい人との別れや大きな失敗などが、パーソナリティ障害が表に出てくるきっかけとなることがあります。うまくいかなかった状況に、柔軟に対応できない事が原因です。

育て方や環境だけがパーソナリティ障害の要因ではない

パーソナリティ障害の原因は「育て方」や「育ち方」にあると思っている人が多いようですが、決してそうではありません。

先程あげた要因は、相互に影響しあっていて、パーソナリティ障害の原因をひとつに絞り込むことはとてもできません。

パーソナリティ障害の本人や家族、周囲の人にとって重要なのは、原因追及よりも「これからどうすればよいか」を考えることです。

責任論では何も解決しない

パーソナリティ障害の本人が、親に責任があると責めたり、親(とくに母親)が「自分のせいだ」と思い悩むことがしばしばありますが、どちらも正しくありません。

誰かに責任を負わせると、その人に根拠のない負い目を感じさせるだけでなく、パーソナリティ障害の治療や対処においてもマイナスになります。

◆この記事は、市橋クリニック院長、精神保健指定医の市橋秀夫先生執筆・監修「パーソナリティ障害のことがよくわかる本(講談社)」の内容に基づいて、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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