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[家族の対応]自己愛性パーソナリティ障害の治療と親の関係は?

パーソナリティ障害は人との関係で生まれます。

家族は、パーソナリティ障害の患者本人にとって、もっとも身近な他人です。

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家族が対応や接し方を変えることが、患者本人にとっても、家族にとっても、お互いに大きなプラスになります。

自己愛性パーソナリティ障害の治療における家族の対応

自己愛性パーソナリティ障害の治療では、家族が患者本人と一緒に取り組むことが望まれます。

患者の年齢にもよりますが、自己愛性パーソナリティ障害の患者が未成年の場合、多くは家族療法の対象になります。

自己愛性パーソナリティ障害の原因に、親との関係が大きく関わっているほか、親と子はどこか鏡で移したように似ていることが多いためです。

ですが、治療は親の子育てなどの過去を責めるものではありません。

自己愛性パーソナリティ障害の治療は、かたよった人間関係を解きほぐし、風通しのよい関係をつくるきっかけと考え、家族全員で前向きに取り組むことが大切です。

親が子どもに自分の欲望を映していないか

子どもによかれと思っていても、実際には親の欲や期待であることが少なくありません。

まずは親がそのことに気づくようにします。

子どもは何を望んでいるか?

「高い学歴、才能を開花させることが子どもの幸せに決まっている」

親がよかれと思っていても、子どもがやりたいことが同じとは限りません。

先手まわしに子どもに押しつけると、子どもは「何をやりたいのかわからない」「本当にやりたいことは別にあった」という気持ちが芽生えます。

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親自身が子どものお手本となっているか?

「私たちは子どもにできる限りのことをしました。望むものは何でも与えてやりました」

こうあるべき、という手本を、大人が子どもに身をもって示してこないと、子どもは周りの人間を認め、周囲と適切な距離を保つことをなかなか学べません。

父親と母親の夫婦関係と自己愛性パーソナリティ障害

子どもが自己愛性パーソナリティ障害の場合、しばしば夫婦関係にかたよりがあります。

夫婦間のすれ違いを正して、両親が協力して子どもに対応する方が治療によい効果があります。

家庭内のバランスが「夫婦」と「子ども」ではなく、「母親と子ども」と「父親」になっていることが多いようです。

母親

・夫はどうせわかってくれないと思い込んでいないか
・育児に失敗したと責められることをおそれていないか

母親は、育児の担い手として夫から責められるのを恐れていたり、子どもの独立を無意識に妨げていないか、注意しましょう。

父親

・育児を妻にまかせきりにしていないか
・子どもに結果だけを求めていないか

育児は妻の仕事と決めて、治療に消極的になっていないか注意しましょう。

妻(母親)が失望を抱えていることが多い

多くのケースでは、妻が自分の立場、役割について失望、怒り、無念の感情をかかえています。

自分の能力を試す機会がほかにあったのではないかという思いから、しばしば子どもに過大な期待を寄せたり、故土門将来に自分の希望を重ねたりすることがあります。

たいていの場合、夫は妻の気持ちに気づいていません。

◆この記事は、市橋クリニック院長、精神保健指定医の市橋秀夫先生執筆・監修「パーソナリティ障害のことがよくわかる本(講談社)」の内容に基づいて、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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