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自己愛性パーソナリティ障害とは?診断基準・由来・語源について

「自分は特別な人間なのに」という自己愛性パーソナリティ障害は、現代社会を映す鏡でもあります。

自己愛性パーソナリティ障害の診断基準、由来、語源について詳しくみてみましょう。

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自己愛性パーソナリティ障害とは?

自己愛性パーソナリティ障害とは、自分本位で威圧的な反面、傷つきやすい特徴があり、最近の日本国内で急速に増えています。

自己愛性パーソナリティ障害との特徴的な症状は、ありのままの自分を愛することができない状態です。

この「自己愛」とは、文字通り「自分が好き」という意味です。

私たちは、自分を好きになって初めて、相手を愛することができます。

自己愛性パーソナリティ障害は、自己愛の障害であり、自分を好きという感覚が持てず、他人を好きになったり、愛することが難しくなってしまいます。

過大化した自尊心が特徴的

自尊心は本来、自己愛の一部ですが、自己愛性パーソナリティ障害では、自尊心が過度に大きく育っています。

自分の内面を省みることがなく、等身大の自分のイメージがありません。

何かの拍子に自尊心がくじかれると、急速に落ち込みます。

摂食障害やひきこもりとの併発も多い自己愛性パーソナリティ障害

パーソナリティ障害は、さまざまな問題を引き起こしますが、なかでも自己愛性パーソナリティ障害は、摂食障害、ひきこもりなどを併発しやすい特徴があります。

こうした現代的な問題を起こすのは、競争や勝ち負けを重視する現代社会が、自己愛性パーソナリティ障害の素地となるためと考えられます。

ひきこもりの大部分は、自己愛性パーソナリティ障害の可能性が高いといわれています。

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自己愛性パーソナリティ障害の由来・語源は?

自己愛性パーソナリティ障害は、英語で「Narcissistic Personality Disorder」といいます。

「ナルキッソス」とは、ギリシャ神話に登場する「ナルキス」という少年の名前が由来です。

ナルキスは美しい少年でしたが、彼に恋する養成には冷淡にふるまったため、女神によって自分の姿に恋をするように罰を受けます。

ナルキスのように、他人に冷淡で自分を賞賛する気持ちが強いことが自己愛性パーソナリティ障害にも認められるため、この名前が使われています。

また、ナルキスは「ナルシスト」の語源にもなっていますし、水仙の花の名前にもなっています。

自己愛性パーソナリティ障害の定義・診断基準[DSM-Ⅳ-TR]

誇大性(空想または行動における)、賞賛されたいという欲求、共感の欠如の広範な様式で、成人期早期までに始まり、種々の状況で明らかになる。以下のうち5つ(またはそれ以上)によって示される。

(1)自己の重要性に関する誇大な感覚(例:業績や才能を誇張する、十分な業績がないにも関わらず優れていると認められることを期待する)

(2)限りない成功、権力、才気、美しさ、あるいは理想的な愛の空想にとらわれている。

(3)自分が”特別”であり、独特であり、他の特別なまたは地位の高い人達に(または施設で)しか理解されない、または関係があるべきだ、と信じている。

(4)過剰な賞賛を求める。

(5)特権意識、つまり、特別有利なとりはからい、または自分の期待に自動的に従うことを理由なく期待する。

(6)対人関係で相手を不当に利用する。つまり、自分自身の目的を達成するために他人を利用する。

(7)共感の欠如:他人の気持ちおよび欲求を認識しようとしない、またはそれに気づこうとしない。

(8)しばしば他人に嫉妬する。または他人が自分に嫉妬していると思い込む。

(9)尊大で傲慢な行動、または態度

◆この記事は、市橋クリニック院長、精神保健指定医の市橋秀夫先生執筆・監修「パーソナリティ障害のことがよくわかる本(講談社)」の内容に基づいて、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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