コミュ障なアスペの対応とは?コミュニケーションスキルの練習方法

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コミュ障なアスペの対応とは?コミュニケーションスキルの練習方法

私たちはごく自然に「社会低技能=コミュニケーション能力」を発揮しながら生活しています。

しかし、アスペルガー症候群の子は、この力を自然に発揮することができません。

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他人とのコミュニケーションがうまくできないため、アスペルガー症候群はコミュニケーション障害と呼ばれることもあります。

コミュニケーションに問題あり?アスペルガー症候群

社会生活を送るうえで、挨拶をしたり相手の話に合わせたりするのは、ごく当たり前のことです。

アスペルガー症候群の子どもたちにとって、私たちの常識内にある「社会的技能(ソーシャルスキル)」を身につけるのは大変なことです。

ソーシャルスキルとは、言い換えれば、コミュニケーションスキル、コミュニケーション能力のことを意味します。

社会の中で生活していく上での問題や行き詰まり、対人関係のトラブルなどを軽減するためにも、アスペルガー症候群の子はソーシャルスキルを訓練して身につけていく必要があります。

社会生活をスムーズに送るうえで必要な能力「ソーシャルスキル」

社会的技能(ソーシャルスキル=コミュニケーション能力)には、次のようなものがあります。

【話し方に注意】
①相手の目を見て話すこと
②話の内容に合った表情をすること
③姿勢や表情、自分と相手の身体の近さに気をつけること
④はっきりと話すこと
⑤声の大きさや調子に変化をつけること

【話す内容に注意】
⑥その場や話し相手に合った話題を選ぶこと
⑦話題の流れを維持すること
⑧話題の変化についていくこと

【自分のポジションに注意】
⑨自分だけがしゃべり続けないこと
⑩集団の中で話す順番が来るのを待つこと

【礼儀に注意】
⑪適切に自己紹介すること
⑫「どうぞ」「ありがとう」など、適切な礼儀の言葉を使うこと

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⑬必要なときには助けを求めること

コミュニケーションスキルを身につけるための練習と訓練

「社会的技能(ソーシャルスキル=コミュニケーションスキル)」を身につけるためには、どんな場面でどのような表情や態度をとるのか、何度も繰り返してアスペルガー症候群の子どもに理解させることが必要です。

具体的なコミュニケーション能力についての経験や訓練、練習が必要です。

アスペルガー症候群の子どもにとっても親にとっても大変ですが、コミュニケーション能力の習得は今後の暮らしやすさに深く関わってきます。

写真やビデオを使ったコミュニケーションの練習

アスペルガー症候群の社会的技能の学習は、望ましい見本を見せ、状況に合った表情や態度を子どもに覚えさせていくことが基本となります。

例えば、写真やビデオを用いたり、実際に大人がその場面を演じてみせ、ここでどのような態度をとるべきなのかを教えていきます。

それぞれの状況の台本をつくって、アスペルガー症候群の子ども自身に練習として演じさせてもよいでしょう。

うれしい・悲しい・心配だ・怖い・腹立たしいなど、さまざまな表情を見せ、鏡や動画に撮って自分自身の表情を見せるのも効果的です。

テレビ番組や映画を観るときに、音声を消して何が起きているのかを読みとらせてみると、場面の雰囲気をつかむ練習になります。

また、物語の展開を予想することで、他人の行動を予測する力をつける方法もあります。

望ましい見本をくり返し見せて覚える

・写真やビデオを落ち至り、実際に大人が見本としてやってみせたり、どういう状況でどんな態度をとるべきか、教える。

・台本をつくって子どもに演じさせたり、子どもの様々な表情を鏡に映したりビデオに録画して、子ども自身に見せる。

・テレビ番組や映画を観るときに、音声を消して何が起きているのかを読みとらせ、場面の雰囲気をつかむ練習をする。

・物語の展開を予測することで、他人の行動を予測する力を養う。

◆この記事は、元東京大学医学部附属病院小児科医長、お茶の水女子大学大学院教授の榊原洋一執筆・監修「ササッとわかるアスペルガー症候群との接し方(講談社)」の内容を元に、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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