【学校での対応】教室を飛び出すADHDの子にはカードを使った対処法も

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【学校での対応】教室を飛び出すADHDの子にはカードを使った対処法も

学校の授業中で、嫌だと感じることがあったり、気になることがあると、落ち着きがなくなるADHDの子どももいます。

また、自分の席を立って教室の中を歩き回るだけでなく、教室の外に飛び出したり、出て行ってしまうADHDの子もいます。

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そうした場合、担任教師など学校側としては、無理に教室にいさせよう、座らせよう、じっとさせようとするよりも、保健室などADHDの子が行ってもよい場所を決め、そこで落ち着いてから授業に戻る、などの対応がよいでしょう。

落ち着いているときに行き先を事前に話し合う

ADHDの子が、授業中に教室の外に出て行きたくて仕方がない場合に、「どうして教室の外に出て行くの?」「今は授業中だから我慢しなさい」といった対応はあまり望ましくありません。

事前に、ADHDの子が授業中に教室を飛び出したくなったときに行く場所を、担任の先生と前もって話し合っておきます。

「教室を出たくなったら、○○室に行くこと」など、行く場所を約束し、ADHDの子が授業中に教室を出るときは約束の場所に行くようにさせましょう。

教室の外へ出て行くことは許可しても、学校の敷地から外に出ることは絶対ダメ、ときつく言い聞かせておくこともトラブル防止に大切です。

また、教室の外に出て行く理由を聞いて、ADHDの子どもの気持ちを理解する姿勢を心がけましょう。

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ADHDの子はなぜ教室を出たいのか、理由は?

ADHDの子どもが教室の外へ出て行きたがる理由例として、次のような理由が考えられます。

・できないことを強要された
・不安が強くなり、耐えられなくなった
・やりたいことができなかった
・友達に悪口を言われた
・恥ずかしい思いをした
・仲間はずれにされた

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教室を出て行く許可を取るようにさせる

ADHDの子が授業中に教室の外に出たくなったら、黙って勝手に出て行くのではなく、先生に許可をもらうことを教えます。

居場所カードを使って行き先を示すようにさせたり、許可カードをもらっていることが、担任以外の先生にもわかるようにするとよいでしょう。

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授業中に外へ出て行くADHDの子の対応例

①がまんできなくなったら先生に言う

②居場所カードを黒板や机に貼る
例「ほけんしつへ行きます」

③許可カードをもらって教室の外に出る
例「名刺サイズのカードを首からひもで下げておく」

④落ち着いたら教室に戻る
戻ってこられたらほめる。無断で飛び出したのではなく、許可を得たことを評価する。

⑤徐々に条件を守る
・外に出るのは5分待ってから
・1日3回まで
・給食のときは外に出ない

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◆この記事は、東京都杉並区立済美教育センター指導教授、早稲田大学大学院教育学部教職研究科非常勤講師、月森久江先生執筆・監修「ADHD LDがある子どもを育てる本(講談社)」の内容を元に、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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