ADHDは責任感がない?サボり癖、怠けて遊び始めることも?

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ADHDは責任感がない?サボり癖、怠けて遊び始めることも?

ADHDの子は、クラスの係や当番など、自分がやるべき仕事があるのに遊び始めたり、責任感がなくサボり癖では、と思われることがよくあります。

ですが、ADHDの子ども本人にしてみれば、サボったり怠けているわけではなく、どうすればいいのかわからない、というだけのこともあります。

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ADHDの子が役割や仕事をうまくできない原因

ADHDの子の中には、自分が仕事をまかされている責任や、作業の手順がわからず理解していないことがあります。

内容がよく理解できていない場合、ADHDの子は途中で作業をやめたり、はじめから取り組もうともせず、遊び始めたりします。

そのせいで、ADHDの子は、まわりの友達や先生から、責任感がない、すぐサボる、怠ける、と思われ誤解されてしまうことも少なくありません。

小学校高学年では他の問題も

ADHDの子は、クラスでの当番の仕事をサボっていると思われることが多く、まわりの友達やクラスメイトからの信用を失いがちです。

小学校高学年になると、学校での委員会活動などにおいても支障や問題が起こりやすくなります。

その結果、ADHDの子がまわりの友達やクラスメイトから孤立してしまうことも少なくないようです。

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ADHDの子がサボり癖で怠けてしまう理由

・ほかのことに気が散ってしまい、集中して作業に取り組めない
・当番やクラスの活動の大切さや責任がわからず、面倒臭く感じる

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ADHDの子には、具体的にわかりやすく伝える

係や当番の仕事を途中で放り出したりして、最後までやることができないADHDの子に「最後まできちんとしなさい」と抽象的な指示の伝え方では、なかなかうまく伝わりません。

ADHDの子は、抽象的な言葉の内容について理解することが難しく、指示を伝えるときは具体的な内容にして伝えるとよいでしょう。

達成すべき課題を細かくして、ひとつひとつ確認しながら作業をするようにしてみると効果的です。

仕事の分担と手順をADHDの子に分かりやすく伝え、楽しく取り組めるように工夫しましょう。

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自分の責任の仕事ということを意識させる

クラスの当番や係の仕事は、ひとつひとつの作業の積み重ねです。

今、何をする時間なのか、何をするべきなのか、ADHDの子にはっきり分かるように、作業を具体的に細かくするようにしましょう。

[例]
・1時間目が終わったら黒板をふく
・ホームルームが終わったあとにほうきで掃除をする

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【ADHDの対応例】音楽にのって楽しく掃除をする

始まりの歌、そうじの歌、終わりの歌を決めておくことで、歌を聞くと当番の時間であるということが明確に理解でき、歌のリズムにのって楽しく作業を進めることができるようになる。

手順を口ずさみながら、給食当番などにも応用できる。

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係や当番を責任を持ってこなすために

【係カードを使って役割をチェックする】

ひとつひとつの作業内容をカードにしておき、終わったものから裏返しにしていくようにすれば、ADHDの子が自分が責任をもってするべき仕事が全部できているかどうか、ひと目でチェックできる。

[例]
・エサをやる
・水曜日は水をかえる
・金曜日は水槽を洗う

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◆この記事は、東京都杉並区立済美教育センター指導教授、早稲田大学大学院教育学部教職研究科非常勤講師、月森久江先生執筆・監修「ADHD LDがある子どもを育てる本(講談社)」の内容を元に、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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