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統合失調症は、IQや知能指数の低下、記憶障害になる?薬の影響も

統合失調症の人は、病気を発症する前にくらべると、IQや知能指数が低下したり、記憶障害になるといわれています。

その結果、仕事や学校の勉強に影響が出ることがありますが、統合失調症のすべての人にあらわれる症状ではなく、改善することもあるようです。

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今回は、統合失調症の人のIQ低下、知能指数の低下、記憶障害についてまとめてみました。

知能指数や記憶力が低下する統合失調症

統合失調症を発症すると、病気になる前とくらべると知能検査の成績が下がることが確認されています。

ですが、漢字の読み方など、昔覚えた古い記憶や知識などについては低下しにくいといわれています。

統合失調症の人の知能テストの結果をみると、病気の発症以前と比較して約10〜30ポイント低下すると考えられています。

言葉を記憶する「言語性記憶」、目で見たものを記憶する再生能力「視覚性記憶」、記憶したことを思い出す能力「遅延再生」のどれもが全体的に低下することが知られています。

この3つの記憶力は、仕事や勉強において重要な役割を果たすため、統合失調症になると社会活動全般において支障が出てくるのです。

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ワーキングメモリーも低下する

また、統合失調症を発症すると作動記憶や作業記憶の「ワーキングメモリー」も低下するようです。

ワーキングメモリーとは、情報を脳に短時間保管して、必要に応じて利用する前頭葉の記憶機能のひとつといわれています。

脳のメモ帳、心の黒板などとも呼ばれ、このワーキングメモリーに障害が起きると、仕事や勉強だけでなく、日常生活においてもいろいろと問題が起きやすくなるのです。

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薬の副作用で知能や記憶力に障害がおきる可能性もある

統合失調症の薬物治療で、いくつかの抗精神病薬を服用し、薬の量も増えている場合には、知能検査のすべての項目で点数が低いことがわかっています。

これについては、薬の副作用の影響で認知機能が障害されたということと、認知機能障害がおおきいほど薬が必要だ、という2つの可能性が考えられます。

どちらであったとしても、薬を飲む量は必要最小限にすること、処方された薬を用法用量を守って服用し、統合失調症の再発防止を心がけることが大切です。

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統合失調症を再発すると、薬の量が増えることになるからです。

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統合失調症すべての人が知能低下、記憶障害になるわけではない

ただ、このようなIQ低下、知能低下、記憶障害が、統合失調症すべての人におこるわけではないようです。

また、認知症のように年々進行し悪化していくようなものでもありませn。

病気の回復やリハビリをすることで、知能指数や記憶力が回復改善することもあります。

また、統合失調症の人の中にも、平均以上のIQや記憶力を持っていて、仕事や勉強の成績が優秀な人もいます。

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家族やまわりの人は知能低下や記憶障害の理解と対応を

統合失調症の患者の家族やまわりの人は、統合失調症が知能低下や記憶障害をおこす可能性があることを理解し、配慮することが必要です。

物覚えが悪い、理解が遅いなどの問題があったとしても、本人のやる気のなさが原因ではなく、病気のせい、薬の副作用と考え、患者本人のペースにあわせた接し方が重要になります。

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まとめ

実際、統合失調症の人は知的障害なの?と思っている人もいるようです。

長時間ボーッとしていたり、理解が遅かったり、理解できなかったり、という症状のためと考えられますが、それも統合失調症という病気が原因となる症状であったり、薬の副作用によるものと考えた方がいいみたいです。

病気が改善することで、知能低下や記憶障害も治っていくことが多いので、誤解や偏見を持たないように注意が必要ですね。

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◆この記事は、国立精神・神経医療研究センター神経研究所疾病研究第三部部長である功刀浩先生執筆・監修の「図解やさしくわかる統合失調症(ナツメ社)」の内容を元に、当サイト事務局の心理カウンセラーが記事編集を行っています。

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