統合失調症を治すには早めの受診と早期治療がポイント

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統合失調症を治すには早めの受診と早期治療がポイント

統合失調症かもしれない、と思ったときは、なるべく早めに病院を受診することが大切です。

病院の精神科の受診に抵抗があって迷っているときは、地域の保健センターや精神保健福祉センターなどで相談することも可能です。

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統合失調症を早めに治すには、早めの受診、早期発見、早期治療が大切なポイントになります。

早めの治療で統合失調症の発症予防も

統合失調症かもしれない、と思ったときは、できるだけ早めに病院を受診する方がいいといわれています。

統合失調症の治療に影響を与える時期としては、統合失調症の前兆となる症状があらわれる前駆期、病気の発症から5年くらいまで、の2つの時期がポイントにあげられています。

前駆期に早めの治療を開始すると、病気の発症を遅らせることができたり、予防できる可能性があるとされています。

また、統合失調症の発症から5年くらいまでは病状が進行する時期なので、病気の発症後の数年間に適切な治療を受けれるかどうかが、予後にも大きく影響してきます。

統合失調症の受診、診断、治療は、早めに開始することが病気の回復と深い関係にあるのです。

病気の発見〜治療が遅れると症状が悪化することも?

統合失調症の病気の発見が遅れ、治療が遅くなってしまうと、急性期の幻覚や妄想、幻聴などの陽性症状や、認知機能障害などの症状が悪化してしまうことがわかっています。

また、家族関係でトラブルが増えたり、自殺や暴力などのリスクがあがってしまうこともあるので、統合失調症は早期の受診、早期治療が大切だと専門家がすすめているのです。

ただ、早めに受診すればいい、という単純な話ではなく、患者さんの症状に合わせて適切な治療を始めることが大切です。

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激しい症状があらわれやすい急性期では、ゆっくりと睡眠できるようにして、興奮やイライラなどの感情を落ち着かせることが優先されます。

そのためには、薬物治療が大切になり、幻覚や妄想を否定したり、民間療法をためしてもうまくいくことはないでしょう。

家族や身近な人が受診をすすめること

統合失調症を発症した人のほとんどは、最初のうちは自分が病気だという自覚がありません。

そのため、自発的に病院を受診するということは少なく、家族や学校の先生、職場の上司などが本人に受診をすすめる必要があります。

できれば本人も納得した上で精神科を受診したいところですが、かたくなに拒否する場合には強制的に病院に連れて行かなければならないケースもあります。

統合失調症の発症前の前駆期に、親や家族など身近な人が病気の兆候に気づくことができればよいのですが、実際にはなかなか難しいものです。

[統合失調症の前駆期]病気の前兆や兆候の症状かも?

統合失調症の前兆症状がみられる前駆期では、不安、不眠、やる気が出ない、意欲の低下、などがみられ、これらの症状はうつ病にもよくみられる症状で、数ヶ月から数年続きます。

思春期とかさなることが多く、「思春期は情緒不安定になりやすいから」と放置しているうちに、統合失調症の発症するケースが多いようです。

前駆期を過ぎると、妄想や幻覚、幻聴などの陽性症状があらわれる急性期になります。

「あれ?なんかおかしいかも?」と感じたときは、早めに精神科を受診して相談してください。

統合失調症の相談は、病院の精神科以外にも地域の保健センターや精神保健福祉センターの精神福祉相談員に相談することが可能です。

施設によっては精神科医の保健相談を受け付けしているところもあります。

◆この記事は、国立精神・神経医療研究センター神経研究所疾病研究第三部部長である功刀浩先生執筆・監修の「図解やさしくわかる統合失調症(ナツメ社)」の内容を元に、当サイト事務局の心理カウンセラーが記事編集を行っています。

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