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統合失調症のリハビリの進め方と留意点について

統合失調症の治療が進み、患者本人が心と体の両方を十分に休息することができたら、次はリハビリテーションの段階に入ります。

統合失調症の病気を回復した後、社会復帰に備えてリハビリを通して準備を行います。

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統合失調症のリハビリの進め方

統合失調症のリハビリテーションは、大きく3つの進め方に区分できます。

【①生活のリズムを整える】
朝はできるだけ同じ時間に起床して、昼間に活動して、夜は十分な睡眠をとり、規則正しい生活をすることが大切。日中の活動内容は、統合失調症患者本人が興味を持つことに取り組めばいい。

【②家の中にいるのではなく、できるだけ外出する】
家の中や部屋の中にいるだけでなく、できるだけ外出するようにすることも大切。散歩や買い物など、家の外に出かける機会を増やして、活動の場を徐々に広げていくこと。

【③デイケアなど施設に通う】
統合失調症のリハビリテーションを行う施設(デイケア・作業所・職業訓練所など)に通う。仲間との出会いの場くらいに気楽に考えて、気軽に参加するようにすること。

統合失調症患者の社会復帰のためにリハビリが大切

どんな人でも病気になってずっと横になっている生活が何ヶ月も続くと、気力も体力も衰えてしまい、元どおりに回復するには時間がかかるものです。

統合失調症患者の場合、病気を発症したことによる症状として、やる気の低下(意欲低下)、人と付き合うのが苦痛になり引きこもりがちになる(自閉)などの陰性症状があらわれます。

また、記憶障害によって物忘れが多くなったり、認知機能障害によって作業能力が低下するなど、さまざまな影響があります。

ですので、統合失調症患者にとって社会復帰のためのリハビリテーションは、とても重要なことなのです。

回復期に入ってからまわりのことに徐々に興味を持ち始めてきた頃に、薬物治療と並行してリハビリテーションに取り組む準備をします。

自宅でもできる統合失調症のリハビリとは?

リハビリテーションと聞くと、病院や専門施設に通ってするものというイメージが強いのですが、統合失調症の回復の段階によっては自宅がリハビリの場になるケースもあります。

心も体もゆっくりと休息して統合失調症の症状が落ち着いてきたら、1日の過ごし方を改善していくことが、まず最初のリハビリ課題となります。

朝はできるだけ同じ時間に起きるようにし、日中は活動を、夜は休息して十分に睡眠時間をとることが重要です。

長期間、ベッドで横になっていた昼間の時間帯に、新聞や雑誌を読んだり、テレビを見たり、自分が興味を持つことから取り組むとよいでしょう。

少しずつ自分のやりたいことができるようになってくると、意欲の向上や自信が持てるようになり、統合失調症の病気を回復するための力になります。

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本人がゆっくりとリラックスして落ち着ける環境が自宅であれば、理想的なリハビリの場といえます。

回復が進んできたら、家の中だけでなく、できるだけ外出するようにして、買い物や散歩、図書館に行くなど、少しずつ活動の場を広げていくとよいでしょう。

デイケアでの統合失調症のリハビリ

統合失調症のリハビリを行っている専門施設には、デイケア、共同作業所、職業訓練所などがあげられます。

まず最初に気軽に参加しやすいのは、普段通院している病院に設置されているデイケアです。

入院している場合には、入院先の病院でデイケアに参加することが可能です。

デイケアへの参加は、仲間との出会いの場と考えて気軽に参加するとよいでしょう。

生活のリズムが変わり、新しいことを始めるとつい張り切ってしまうもので、統合失調症の本人は家族が思っているよりもエネルギーを使っています。

デイケアに通うことがストレスになって、統合失調症の再発のきっかけにならないように、家族は本人の様子をしっかりと見守ることも大切です。

共同作業所での統合失調症のリハビリ

地域に設けられている共同作業所は、それぞれの施設によって目的や作業内容が違います。

簡単な部品の組み立て作業や、お菓子作り、小物製作などいろいろな種類あgあります。

マイペースに取り組むことができる施設もあれば、納期に追われてイゾが如くなりやすいところもあるので、事前に確認しておくことも大切です。

基本的にはどこの作業所でも病気の状態には配慮してくれるので、安心して参加するとよいでしょう。

職業訓練所での統合失調症リハビリについて

就職して仕事ができそうなくらいに病気が回復してきたら、職業訓練所などに通うのもおすすめです。

作業所よりも内容が難しくなりますが、専門スタッフの指導を受けながら就職への準備をすることができます。

本格的な仕事に取り組む前に、勤務時間が短い短期間のアルバイトなどを経験しておくこともリハビリとなります。

難しく考えて気負うのではなく、「自分にできそうなことは何か」「試しにやってみよう」という気持ちでリハビリに取り組むことが大切です。

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◆この記事は、国立精神・神経医療研究センター神経研究所疾病研究第三部部長である功刀浩先生執筆・監修の「図解やさしくわかる統合失調症(ナツメ社)」の内容を元に、当サイト事務局の心理カウンセラーが記事編集を行っています。

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