統合失調症の受診は家族も付き添う方がいい?注意点とポイントは?

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統合失調症の受診は家族も付き添う方がいい?注意点とポイントは?

統合失調症は、本人が病気であることを自覚していないケースが多いので、家族が病院を受診するように勧めることが望まれます。

医師の診察にも家族が付き添い、本人と医師との間の橋渡し役をするようにしましょう。

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病院の受診には家族も付き添う|統合失調症

統合失調症の大きな特徴のひとつに、本人が自分が病気であることを自覚できないという点があります。

自分が病気だとは思っていないので、本人が自発的に病院を受診する必要性を感じないケースが多いようです。

そのため、統合失調症の早期発見&早期治療のためにも、家族が本人に受診を勧めて、病院に付き添い診察にも立ち会う等の援助が大切になります。

初診時の注意点とポイントは?|統合失調症

統合失調症かもしれない、と家族が本人を説得して受診した際にも、本人は自分の症状について話したがらないことも少なくありません。

ですので、診察に付き添う家族は、初診時には少し準備して行くほうがよいでしょう。

例えば、本人の普段の様子について「独り言が多い」「無表情」「不眠症状がある」「夜中に外出する」など、日常生活の中であらわれた変化についてのメモを準備しておきましょう。

初診時での医師から質問に対して、家族から答えられるようにしておきましょう。

また、医師の説明や指示、助言などについては、本人だけでなく、付き添っている家族もよく聞いておくようにしましょう。

統合失調症の患者本人が話しているときは尊重すること

病院での診察時に、医師の質問に本人がうまく答えられないときは、家族が言葉を添えたり代わりに答えたりなどの援助が必要です。

しかし、医師の質問に対して本人に答えさえずに、家族が何でもかんでも答えてしまうのはあまりよくありません。

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家族が先にあれこれと話してしまうと、本人はさらに話しにくくなり、医師の前で本音を語ることができなくなってしまいます。

また、本人が自分の状態や症状について医師に説明しているときに、その内容について家族が否定したり、「間違っている」と批判するのもよくありません。

そのようなことをしてしまうと、本人が家族とコミュニケーションを避けたり、診察に付き添うことを嫌がったり、病状の悪化につながるおそれがあります。

家族だけの受診もある?|統合失調症の診察

統合失調症の症状である幻覚や妄想などの内容について、本人が話したがらないことでも、家族としては医師に伝えたい、知っておきたいこともあるかもしれません。

そういうときは、本人がいる診察のときに無理に話す必要はありません。

経験豊富な医師であれば「家族の方とだけ話をしてもいいですか?」と本人の了解を得て家族面接をしてくれることもありますし、家族の方から医師に対して家族だけの受診を頼むこともひとつの方法です。

病気の症状を書いたメモや手紙を医師に渡す、医師に電話する、などの方法もあります。

治療の内容に疑問があるときは医師に相談すること

治療方針に納得がいかない場合や、医師とのやりとりがうまくいかない場合、相性が良くないと感じる場合には、まずは医師と相談するようにしましょう。

担当医を変えたり、受診先の病院を変えた方がいいのではないか、とすぐに考えるのはあまりよくありません。

治療について疑問に思ったことは主治医と納得いくまで話すことが大切です。

統合失調症の治療は長期間にわたることが多く、患者本人と医師、家族と医師とが信頼関係を築くことが重要です。

担当医や受診する病院を変えることは治療を一からやり直すことになりかねません。

また「疑問に思ったことは質問する」という対処方法は、社会復帰に向けたリハビリの一環にもなります。

◆この記事は、国立精神・神経医療研究センター神経研究所疾病研究第三部部長である功刀浩先生執筆・監修の「図解やさしくわかる統合失調症(ナツメ社)」の内容を元に、当サイト事務局の心理カウンセラーが記事編集を行っています。

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