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家族が犠牲になりストレスにならないように|統合失調症のケア

統合失調症の患者の家族は、自分の生活を犠牲にしてまで統合失調症に人のケアを優先してしまうと、精神的なストレスがたまりやすく、お互いに疲れ果ててしまいます。

治療のために家族が自分の生活を犠牲にするのではなく、それぞれの生活、人生を大切にして、ほどよい距離感を保てる家族関係が大切になります。

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親の育て方や家族関係が統合失調症の原因ではない

自分の子供が統合失調症を発症してしまうと、親としては自分の子育てが悪かったのではないか、家族関係が病気の原因ではないか、と悩むものです。

統合失調症の患者の家族が混乱したり、罪悪感を感じたりすることは、家族が本人とちゃんと向き合おうとしているからであって、ごくごく自然なことと言えます。

ですが、統合失調症のほとんどの場合において、病気の発症と親の育て方や家族関係は無関係であって、親が自分自身に責任を感じる必要はありません。

また、病院への受診が遅くなってしまったことに関しても、親や家族が後悔していても何の解決にもつながりません。

過去を振り返って後悔するよりも、これからどうすべきか、いま何ができるか、を考えていくことが大切です。

家族が精神的に安定することが大切

統合失調症の本人は、家族も含め自分の周りの人の様子にとても敏感になっています。

家族が精神的に動揺していたり、情緒不安定になっていると、統合失調症の本人も不安定になりがちです。

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誰でも自分のことばかりを心配されるのは精神的にプレッシャーになりやすく、息苦しく感じるものです。

まずは家族の心が安定し、精神的に余裕を持つことが大切です。

そのためには、統合失調症の治療のことだけに時間を労力を使うのではなく、外出して買い物をしたり、趣味を持つなど、家族が自分の生活も大切にしましょう。

家族が元気に明るく生活している姿が、統合失調症の人を精神的に安定することにつながるのです。

統合失調症の治療では家族関係を大切にすること

統合失調症の治療は比較的長期間かかることが多いようです。

長期にわたる治療が必要な人が家族の中にいると、他の家族の誰かが犠牲になってしまったり、家族の間で治療や看護についての意見が対立したりすることもあります。

例えば、子供の病気の原因について両親が責任をなしつけあったり、子供の世話でいっぱいいっぱいになってしまって夫婦関係が悪くなってしまうこともあります。

また、母親一人がなにもかも抱え込んでしまい、父親が家庭内で孤立してしまう「役割格差」がみられるケースもあります。

統合失調症の患者に兄弟姉妹がいる場合では、とくに思春期に親の愛情を独占しているという不満を持ちやすく、家族関係が不安定になりがちです。

統合失調症の人のケアに気をとられすぎて、他の家族のことを後回しになってしまうのはよくありません。

兄弟姉妹がいる場合には、親として平等に接するようにしましょう。

家族のひとりひとりが、それぞれ尊重され、その人らしい生活をすることで、家族関係が良好になり、良い家族関係が統合失調症の回復に良い環境といえます。

◆この記事は、国立精神・神経医療研究センター神経研究所疾病研究第三部部長である功刀浩先生執筆・監修の「図解やさしくわかる統合失調症(ナツメ社)」の内容を元に、当事務局の心理カウンセラーが記事編集を行っています。

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