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境界性パーソナリティ障害は治るのか?完治のためのポイント
境界性パーソナリティ障害の治療は、本人が「治療を受けよう」と思わない限り、うまくいきません。
周囲の人は「私たちも援助するから」とメッセージを送りましょう。
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本人が治したいと思わなければ治らない
境界性パーソナリティ障害の治療が難しい理由のひとつは、家族や周りの人がが無理矢理受診させてもなかなかうまくいかないところです。
境界性パーソナリティ障害の患者本人が反抗的な気持ちのまま医師を受診しても、結局は通院が続きません。
治療には、まず何よりも本人の「治りたい」という気持ちが必要です。
直面している問題は自分で解決しなければならない、苦しさを治すためには自分自身が変わらなければならない、と思わないと、境界性パーソナリティ障害の治療を軌道に乗せることはできません。
家族や周りの人は根気強く受診をすすめる
境界性パーソナリティ障害の本人が信頼を寄せる家族や恋人、友人などの周りの人が「精神科で治療できる」「治療中も助ける」というメッセージを伝えましょう。
受診の勧め方、接し方がわからなければ、まず周りの人だけで病院を受診してもかまいません。
助けすぎないことが治療の助けになる
境界性パーソナリティ障害の場合、本人は本当に困らないと受診しません。
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問題行動によって、周囲の注意を自分に引きつけられている間は、本人は治す必要を感じないものです。
難しいことですが、家族や恋人、友人など周囲の人は、境界性パーソナリティ障害の問題行動に振り回されれず、助けすぎないようにしましょう。
どうにもならないとあきらめない
しばしば、自分の状態は、誰にもどうすることもできないと思い込んでいるケースがあります。
適切な治療によって、回復できるのだと本人に伝えましょう。
境界性パーソナリティ障害の人が抱えている問題
【心のつらさ】
突き上げてくる絶望や衝動にかられたり、「見捨てられ不安」から生じる怒りや不安を常に感じています。
【身体のつらさ】
多くの場合、リストカットや自傷行為。自殺企図、過食、自己嘔吐などによって、健康状態にトラブルを抱えています。
自分の気持ちを大切にする
・健康になりたい
・仕事に就きたい
・学校に戻りたい
このままではダメだ、治したいという気持ちを大切にしましょう。
そのために具体的に何をすべきかを考えることが受診の第一歩です。
入院から治療が始まることも多い
問題行動がひどくて周囲が対応しきれない、自殺企図がたびたび起こるなど深刻な危機に直面している場合には、やむを得ず入院させて治療に入ることもあります。
◆この記事は、市橋クリニック院長、精神保健指定医の市橋秀夫先生執筆・監修「パーソナリティ障害のことがよくわかる本(講談社)」の内容に基づいて、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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