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アスペルガーと子どもとの付き合い方のポイント、事前の予告をする
アスペルガー症候群の人との付き合い方は、まわりの人にとってはそう簡単にいくことではない場合が多いものです。
素早い判断が苦手なアスペルガー症候群の人には、事前の予告をして心の準備をさせておくと、比較的スムーズに事が運びます。
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アスペルガー症候群の人との付き合い方
聞かれたことを瞬時に理解し、上手に受け答えするのはアスペルガー症候群の子にとっては非常に難しいことです。
集団行動や集団生活の中で、何か課題を達成しなければならないときなどにも、アスペルガー症候群の人との付き合い方で困ることは多いものです。
トラブルや困難を避けるためには、アスペルガーの人に事前の予告をするのが効果的です。
事前の予告をすることでアスペルガーの人を安心させる
これから何が起こるのか、また、何を聞こうとしているのか、そういったことを課題の前に、前もってアスペルガー症候群の子に予告しておくのです。
例えば、国語の授業中、教師が生徒たちに教科書の音読をさせるとします。
その際、アスペルガー症候群の子に対してはそばに寄ったり、身ぶり手振りや言葉でサインを与え、注意を向けさせます。
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そして「まず、A君に3行読んでもらいます。次にあなたにその後の3行を読んでもらいます。あなたの番がきたら、手で合図を出しますね」と説明しておくのです。
事前の予告をすることで、アスペルガー症候群の子は心の準備ができるとともに、勉強」への集中力を高めることもできます。
瞬時に理解して行動に移すのはアスペルガーの子に難しい
アスペルガー症候群の場合、課題を示されてからそれを理解するのに、通常よりも時間がかります。
課題をうまく達成するためには「事前の予告」が効果的です。
「教科書の音読をします。じゃ、あなた読んで」
【通常の子】
自分の番がきたら音読をすると瞬時に判断
↓
すぐに音読を始める
【アスペルガー症候群の子】
「音読しなきゃいけない」ことの理解に時間がかかる
↓
混乱してしまう
学校の授業でのアスペルガーの子への対応例
「これから音読をします」
そばへ寄る、身ぶり手振りや言葉でサインを与え、注意を向けさせる
↓
これから起こることを予告する。
「まず、A君に3行読んでもらいます。次にあなたにその後の3行を読んでもらいます。あなたの番がきたら、手で合図を出しますね」
↓
心の準備ができる
課題への集中力が高まる
↓
課題をうまく達成できる
◆この記事は、元東京大学医学部附属病院小児科医長、お茶の水女子大学大学院教授の榊原洋一執筆・監修「ササッとわかるアスペルガー症候群との接し方(講談社)」の内容を元に、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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