コミュ障なアスペルガー?冗談や比喩が理解できない、人の気持ちがわからない

アスペルガー症候群は、自閉症などと同じ分類の発達障害のひとつです。主な特徴として、対人関係やコミュニケーションが苦手な点がみられます。

アスペルガー症候群の人は、まわりの人に共感しにくい傾向があり、変わっている人と思われることも多く、対人関係でのトラブルに発展してしまうことも少なくありません。

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アスペルガー症候群はコミュ障?

「アスペ」と略して呼ばれることもあるアスペルガー症候群は、自閉症とは違って知的障害がみられないため、コミュニケーション能力には問題がないと誤解されることも少なくありません。

しかし、アスペルガー症候群の人は、相手の言葉を文字通りにしか受け取れなかったり、間接的な表現や皮肉を理解できなかったり、相手の気持ちを察したり想像することができなくて、対人コミュニケーションにおいて相手を嫌な気持ちにさせてしまうことがあります。

ただ、アスペルガーの本人は「なぜ相手が怒っているのか」について理解することができず、また自分のせいという自覚もなく、人間関係に悩んでいる、ということも少なくありません。

アスペルガー症候群の人が社会性を育むためには、コミュニケーションの方法をトレー二ングするなど、何かしらのサポートが必要になります。

人の気持ちが理解できない

アスペルガー症候群の人は、まわりの人たちから「コミュ障」といわれることも少なくありません。コミュ障とは「コミュニケーション障害」の略です。

アスペルガー症候群の人は、子どもも大人であっても、コミュニケーションをとるときに相手と目を合わせない、アイコンタクトをとらない特徴がみられます。その理由は、アスペルガーは自閉症と同じように、他人の視線に関心をもたないからです。

また、アスペルガー症候群の場合、相手の顔や表情を観察して、その人がどんな気持ちなのか、何を考えているのか、読み取るのも苦手です。

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アスペルガーの人が顔の表情を読めない、人の気持ちが理解できない原因には、そもそも人に関心がないことも理由です。また、表情は顔全体で表されるため、全体的にとらえることが苦手なことも関係しているといえます。

アスペルガー症候群の人は、目、鼻、口、と顔のひとつひとつのパーツには着目するのですが、それらを組み合わせて全体としてあらわされる表情を理解することが苦手なのです。

冗談や比喩、お世辞が通じない

言葉をその文字の意味通りにしか受け取れない、というのもアスペルガー症候群にみられる特徴です。

例えば「あの人、泣いてばかりで、まるで赤ちゃんみたい」という比喩表現に対して、「あの人は小学生で赤ちゃんではありません」などと返事することがあります。アスペルガーの人は比喩表現が理解できず、そのためコミュニケーションがうまくとれなくなってしまいがちです。

また、学校の先生から「寄り道せずに、まっすぐ家に帰りなさい」と言われても、「学校から家までまっすぐな道はありません。途中で曲がり角を曲がらなければいけません」と、本気で答えてしまいます。これは、アスペルガーの子どもが教師の言葉を茶化したりからかっているわけではなく、「まっすぐ」という意味をその言葉どおりにしか理解できないのです。

こうした間接的、婉曲的な言葉の表現について、アスペルガー症候群の人は理解することができず、そのため冗談や皮肉、お世辞なども「言葉どおり」にしか受け取ることができません。

こうしたことも、アスペルガー症候群が「コミュ障」と呼ばれてしまう理由のひとつになっています。

言葉づかいが変わっている

また、アスペルガー症候群の子どもの中には、言葉をよく知っていて、大人が使うような難しい表現を使ったり、やたらと丁寧な言葉遣いをする子どももいます。

また、ニュースのアナウンサーみたいな口調で抑揚がなく、言葉に感情を込めることができず、一本調子で話してしまう子どももいます。

例えば、普通の子どもなら「ママ、あのおもちゃ取って!」と、取ってほしい自分の気持ちを大きな声で言うときであっても、アスペルガーの子どもは淡々とした口調で「そのおもちゃを取ってください」と言ったりします。

また、アスペルガーの人は、自分が話すときだけでなく、相手が言葉に感情を込めていても、それを理解することができず、コミュニケーションに支障が生じてしまいます。怒っているのか、うれしいのか、相手の言葉の裏側にある感情を想像することができないのです。

◆この記事は、元東京大学医学部附属病院小児科医長、お茶の水女子大学大学院教授の榊原洋一執筆・監修「ササッとわかるアスペルガー症候群との接し方(講談社)」の内容を元に、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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