【発達障害】ストレスが原因で不登校やひきこもり、うつ病になるケースも

発達障害は、適切な支援をせずに放置状態が続くと、二次的な障害や病気を引き起こしてしまうこともすくなくありません。

発達障害の二次障害としては、不登校、ひきこもり、うつ病、パニック障害、強迫性障害などがあります。

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不登校やひきこもりになる発達障害の子ども

発達障害の子どもに対して、適切な支援を行わないままで放置していると、ストレスがたまって子どもの心理状態が不安定になりやすく、不登校やひきこもりに陥ってしまうケースもあります。

例えば、ADHDの子どもの場合、衝動性の特性を持つ子どもが、まわりの子たちから「わがまま」「乱暴」「自分勝手」と責められたり、仲間はずれにされていると、学校に行きたがらなくなってしまい、不登校に発展してしまうこともあります。

また、LD学習障害の場合、読み書き障害があり、音読やノートの書き取りが苦手でうまくできない子どもに対して、教師が「練習不足だ」「さぼってばかりいる」と注意したことをきっかけにして、子どもが自信を失くしてしまい、授業に出ることがいやになり、学校を休みがちになることもあります。

アスペルガー症候群の場合だと、クラスの友達と会話がかみ合わず、うまくコミュニケーションがとれないため、話の輪に入っていけなくなり、学校で孤立しがちになることもあります。

このように、発達障害の子どもが持つ特性や症状について、周囲の理解が得られないままでいると、子どもが精神的ストレスを感じやすく、自分の居場所がないと感じて、人間関係を避けるようになり、次第に不登校やひきこもりになってしまうことがあるのです。

うつ病や強迫性障害になるケースも

発達障害の特性が周囲の人に理解されない状態が続くと、ストレスがたまって精神状態も不安定になりやすく、気分が落ち込んでしまうこともあります。その結果、次のような精神疾患を発症してしまう人もいます。

うつ病

うつ病は、気分が落ち込み、意欲の低下、興味や関心の喪失などがみられる精神疾患です。最近では、うつ病は大人の病気としてだけでなく、子どものうつ病も増加しているといわれています。

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子どものうつ病では、無力感、落ち着きのなさなどの症状が目立つといわれています。海外の研究調査によると、ADHDの45%がうつ病になるというデータもあります。

不安障害(パニック障害)

不安障害は、極度の不安や緊張、恐怖のあまり、不眠や体調不良などの症状があらわれ、日常生活に支障をきたす障害えす。

理由もなく漠然とした不安を抱える「社会不安障害」、特定の状況で発作を繰り返してしまう「パニック障害」などがあります。

強迫性障害

強迫性障害とは、自分でも無意味とわかっている考え「強迫観念」にとらわれてしまい、その強迫観念を解消させようとする行動「強迫行為」を繰り返し、やめられなくなる障害です。

高機能自閉症やアスペルガー症候群など発達障害の場合、強いこだわりや常同行動の特性が似ていることもあり、強迫性障害との混同もおこりやすいといえます。

発達障害の二次障害の問題点

発達障害の子どもが二次障害を合併してしまうことには、大きく2つの問題があります。

ひとつは、診断が難しくなる、という点です。

発達障害と二次障害が合併していると、子どもに起こっている状態や問題は、発達障害が原因なのか、二次障害によるものなのか、専門家であっても見極めることが困難になります。

ふたつめは、治療が複雑になり、時間がかかってしまう、という点です。

発達障害の治療だけでなく、二次障害についての治療も行う必要があるため、治療もより複雑になり、症状の改善にも時間がかかってしまいます。

発達障害の二次障害を予防するために

発達障害の二次障害は予防することができます。

子どもの発達障害に早く気づき、困っていることやつまずきを理解し、適切なサポートをおこなうことで、発達障害の子どものストレスは軽減し、悩みや困難さも減ることでしょう。

そうすれば、発達障害の子どもの自尊感情を傷つけることもなく、自信や意欲を失うことも防止できます。

発達障害の子どもが、心理面においても精神面においても安定することで、関心や興味を向けられる対象を見つけ、自信を持つことができれば、二次障害を引き起こすことはありません。

◆この記事は、お茶の水女子大学大学院教授である榊原洋一先生執筆・監修「図解よくわかる発達障害の子どもたち(ナツメ社)」の内容に基づいて、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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