[境界性パーソナリティ障害]周りの対応は、ダメ・がまん・大丈夫がキーワード

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[境界性パーソナリティ障害]周りの対応は、ダメ・がまん・大丈夫がキーワード

境界性パーソナリティ障害の家族や周りの人が、本人に対して「だめ」と言うことができ、「がまん」させることができ、「だいじょうぶ感」を与えられることが、境界性パーソナリティ障害の治療・克服には必要です。

ほどよい距離感を置く[境界性パーソナリティ障害の対応]

家族は、しばしば境界性パーソナリティ障害の患者さんとがんじがらめになっています。

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しかし、いつまでも本人を幼い子どものように受けとめ続けることはできません。

本人の激しい感情を受け止められなくなったときに、より強い「見捨てられ不安」を与えかねません。

まずは、家族が境界性パーソナリティ障害の患者本人と適切な距離をおき、自分が「だいじょうぶ」と感じられるようにします。

境界性パーソナリティ障害の本人と家族とが、お互いに自立した大人として向き合えるように、ほどよく面倒を見て、ほどよく距離をおく練習が必要なのです。

家族が「大丈夫」と感じていないと、患者さんに「大丈夫」と伝えることはできません。

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責任あるひとりの大人として接する

最初からすべて完璧にやろうとしてもなかなか難しいですが、「知は力なり」と考え、ルールがうまく運ぶように、接し方を見直しましょう。

家族が安定していると、それが少しずつ境界性パーソナリティ障害の本人に伝わるので、家族は動揺しない対応が大切です。

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「だめ」

・言いなりにならない
・ルールの徹底

暴力や争いをおそれて境界性パーソナリティ障害の本人の要求に従うのではなく、あらかじめルールを決めて、できないことは断固とした姿勢で家族や周りの人は対応します。

「がまん」

・責任をとらせる
・欲求のままにさせない

自分のことは自分でさせ、その結果も自分で受け止めさせます。

「だいじょうぶ」

・見捨てないこと
・安心できること

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境界性パーソナリティ障害の本人が不安そうなときには、「だいじょうぶ」だと言葉や態度で伝えます。行動が改善したらほめることで、本人の中に「大丈夫感」がアップします。

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家族やまわりの人が言っては行けない言葉

家族や周りの人が、無意識のうちに境界性パーソナリティ障害の人を自分の思い込みでとらえていることがしばしばあります。

本人のためによかれと思っていても、次のような言葉は逆効果です。

家族や周りの人が言いがちなセリフ

【説得・叱責】
「どうしてこんなことを!?いつまで続けるつもり?」

【それがこの子にはいいに決まってる】
「とにかく、お医者さんに行かなきゃだめよ」

【失敗させて落ち込ませたくない】
「大丈夫?できる?やってあげるよ」

【私にはこのこの本当の気持ちがわかっている】
「あんなこと言ったり、やったりするけれど、あなたは本当はこう思っているのよね?」

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境界性パーソナリティ障害の本人への悪影響

【自己否定を強める】
不安感を抱えているうえに、周囲から否定されていると感じ、ますます「もうだめだ」「今の私ってやっぱりそんなにだめなんだ」と思い込みます。

【自分は何もできないと思い込ませる】
家族が「助けてあげなくては」と思っていると、「自分は助けが必要な存在なのか」と感じさせてしまいます。「私は家族がいなきゃだめなんだ」

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◆この記事は、市橋クリニック院長、精神保健指定医の市橋秀夫先生執筆・監修「パーソナリティ障害のことがよくわかる本(講談社)」の内容に基づいて、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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