過敏性なアスペルガー症候群への対処方法は?
アスペルガー症候群の子は、音や光に過敏な特徴があり、親や先生などまわりの人からは、「過敏症?過敏性?」と思われることがよくあります。
アスペルガーの人は、特有の過敏な知覚のせいで、わずかな刺激にも苦しめられてしまいがちです。
スポンサーリンク
光や音に過敏なアスペルガー症候群
アスペルガー症候群の子の知覚は、通常、私たちが感じ取っているものとは少し異なります。
この独特の知覚は、アスペルガー症候群の子どもが持って生まれたものなので、経験や学習によって変えることはできません。
例えば、私たちが突然こうもりの群れの中で生活しなければいけなくなったとしましょう。
こうもりは超音波でコミュニケーションをとっていますが、私たち人間には超音波は聞こえません。
こうもりに、いくら超音波を聞く方法を教えてもらったとしても、私たちは超音波を聞けるようにはなりません。
アスペルガー症候群の子が、私たちの社会の中で生きていくことは、この例え話と非常によく似た状況だということを理解しましょう。
スポンサーリンク
また、うるさすぎる聴覚刺激には耳栓を、まぶしすぎる視覚刺激にはサングラスを用いるなど、つらい刺激をシャットアウトする方法もあります。
持って生まれた独特の知覚を理解することとが大切
アスペルガー症候群の子が感じている感覚刺激は、生まれつきのものなので、訓練などによって変えることはできません。
親や周りの人は、アスペルガー症候群の知覚が鋭敏であることを理解しましょう。
奇妙な例えかもしれませんが、アスペルガー症候群の子の知覚は、人間がコウモリの群れの中で暮らさなければならないようなものです。
こうもりは超音波でコミュニケーションをとるが、私たち人間には超音波は聞こえません。
どんな超音波を聞く方法を教えてもらっても、私たちは、超音波でコミュニケーションをとることはできません。
アスペルガー症候群の人が、私たちの社会の中で生きていくということは、これと同じような状況です。
つらい刺激には、耳栓やサングラスを活用して、刺激を遮断したり緩和することで乗り切ることができます。
◆この記事は、元東京大学医学部附属病院小児科医長、お茶の水女子大学大学院教授の榊原洋一執筆・監修「ササッとわかるアスペルガー症候群との接し方(講談社)」の内容を元に、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
スポンサーリンク