なぜ?仕事できない勉強できない、統合失調症に多いトラブルと問題点

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なぜ?仕事できない勉強できない、統合失調症に多いトラブルと問題点

統合失調症を発症すると、仕事ができない、勉強ができない、といった問題が多くみられます。

また、人間関係や対人関係でのトラブルも多くなりがちで、いわゆる社会的機能の障害が起きやすいのが統合失調症の特徴です。

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なぜ?仕事できない勉強できない、統合失調症

統合失調症を発症した人の多くは、会社での仕事、学校での勉強、人間関係といった社会的な活動において、うまくいかなくなる経験をするようです。

会社の同僚、友達や知人と良好な人間関係を続けていくことが難しくなったり、病気の発症前と比較すると仕事できない、勉強できない、というように感じる例が多いみたいです。

なぜ、仕事が続かない、勉強に集中できない、といった障害が起きるのか、その原因は単純なものでは内容です。

幻聴や幻覚、被害妄想がひどくなる統合失調症の急性期では、人間関係を敬遠するようになるのは、ある意味自然な流れかもしれません。

また、幻覚や妄想の影響が原因となって、仕事や勉強に集中できなくなることもあるでしょう。

他にも、思考障害が理由で論理的に考えることができなくなることや、薬の副作用で頭がボーッとしてしまう人もいるようです。

つまり、仕ができない、勉強ができない、人間関係のトラブルが増えることの原因は、統合失調症の陽性症状や陰性症状、薬の副作用など、様々な原因が複雑に影響しあっていることだと考えられます。

認知機能障害が大きな原因か

最近になって統合失調症の研究が進み、仕事や勉強、人間関係での問題が増加することに大きな原因となっているのは、認知機能障害ではないか、という説が主流となってきています。

統合失調症の認知機能障害とは、

①感覚が過敏になって、注意力が低下する
②運動機能の遅延、手足や指をうまく動かせなくなる
③知能や記憶力の低下
④抽象的な思考が低下する
⑤問題解決能力の低下

などいろいろな症状があります。

こういった認知機能障害の影響によって、統合失調症の人は生きづらさを感じやすくなる、という考えです。

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統合失調症の治療目標は社会復帰

仕事や学業、対人関係にも大きな影響を与えている統合失調症の認知機能障害は、脳機能の低下や神経繊維の障害が原因と考えられています。

社会的活動の障害だけでなく、他の精神症状とも関係があることから、統合失調症の基本障害は認知機能障害と考えられるようになってきています。

統合失調症の治療では、薬物治療やリハビリによって社会的機能を回復し、社会復帰することが治療目標となっています。

統合失調症人が、仕事をしたり、学校で勉強したり、自分らしい生き方を取り戻すことが統合失調症の治療では重要になります。

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まとめ

統合失調症では、さまざまな要因が影響しあって社会的な活動の障害が起きやすい。

・陽性症状(幻覚・妄想)
・陰性症状(意欲低下・自閉)
・認知機能障害
・薬の副作用

認知機能障害が統合失調症の基本障害ではないかと考えられるようになってきている。

統合失調症の治療目標は、社会的機能を回復し、社会復帰すること。

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◆この記事は、国立精神・神経医療研究センター神経研究所疾病研究第三部部長である功刀浩先生執筆・監修の「図解やさしくわかる統合失調症(ナツメ社)」の内容を元に、当サイト事務局の心理カウンセラーが記事編集を行っています。

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