誤診も?薬の副作用や覚醒剤が原因で統合失調症に似ている症状も

誤診も?薬の副作用や覚醒剤が原因で統合失調症に似ている症状も

薬の副作用や薬物使用が原因となって、まるで統合失調症の症状では?と思われるようなケースもあり、正確に区別して診断することが難しい場合もあるようです。

しかし、薬の副作用による症状なのか、統合失調症の病気によるものなのか、治療方針が変わってくるので、正確な区別、診断は重要です。

そこで今回は、薬の副作用や違法薬物の使用が原因となって、統合失調症と似ている症状があらわれるケースについて書いてみたいと思います。

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薬の副作用や覚醒剤が原因で統合失調症と似ている病状も

薬物による作用によって、統合失調症の症状と似ている精神症状があらわれることもあります。

具体例としては、例えば大量のステロイド剤や抗パーキンソン薬など、病気の治療に使用される薬の副作用として、幻覚や妄想などの統合失調症のような症状があらわれる事があります。。

また、麻薬や覚醒剤などの違法薬物が原因となって、幻覚や幻聴、妄想といった症状があらわれるケースもあります。

統合失調症には薬物依存やアルコール依存症が多い?

統合失調症は10代から20代にかけて比較的若い年齢で発症することが多い精神疾患のひとつです。

統合失調症の症状がつらいことが原因となり、覚醒剤などに手を出してしまったり、アルコール依存症になってしまう患者も多いようです。

また10代〜20代の年代といえば、麻薬や覚醒剤などの違法薬物に手を出してしまいやすい年齢でもあります。

統合失調症は発病が若い年齢層が多い、若い年齢層は違法薬物にも手を出すケースが多い、という両方の側目が考えられるので、幻覚や妄想などの症状の原因が統合失調症なのか、それとも薬物なのかの判断が難しいことも少なくないようです。

ステロイド剤や抗パーキンソン薬などの治療薬の副作用や、麻薬や覚醒剤などの薬物が原因となっている副作用の症状であれば、薬の使用を中止したり、違法薬物の依存から立ち直ることで、症状は改善していきます。

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ただし、麻薬や覚醒剤の使用期間が長く何度も使用していると、薬をやめた後でも幻覚や妄想の症状があらわれやすい体質になってしまう事が多く、違法薬物の使用は非常に危険です。

薬物の副作用や依存症の症状と診断方法

麻薬や覚醒剤などの違法薬物や、病気の治療薬の副作用による症状は、幻覚や妄想、薬を渇望する、離脱症状などの症状が見られることがあります。

症状だけで統合失調症かどうかの区別をすることが難しく、本人や家族から薬の使用歴などの聞き取りを行った上で診断することになります。

脳の病気や外傷が原因で統合失調症に似ている症状があらわれることも

脳の病気(腫瘍・炎症・変性)が原因となり、統合失調症の症状に似ている精神症状があらわれることもあります。

具体例としては、側頭葉てんかん、ウイルス性脳炎などがあります。

また、統合失調症と誤診される例が多い脳や神経の病気には、多発性硬化症やハンチントン舞踏病があります。

これらの病気では、幻覚や妄想、うつ状態、意識障害など統合失調症の症状によく似ている症状がみられますが、統合失調症の特徴的な症状といえる「誰かが話しかけてくる」という症状はほとんどありません。

統合失調症との区別、診断方法は?

脳の腫瘍や炎症などの病気、側頭葉てんかん、ウイルス性脳炎、多発性硬化症、ハンチントン舞踏病などと統合失調症との区別は治療方針が変わってくるのでとても重要です。

【側頭葉てんかん】
病歴の調査、脳波検査で統合失調症と区別できる

【ウイルス性脳炎】
神経学的兆候、脳脊髄液検査、脳波検査で統合失調症と区別、診断できる。

【多発性硬化症】
MRIなどの脳画像検査、脳脊髄液検査で統合失調症と区別診断可能。

【ハンチントン舞踏病】
両親のどちらかが同じ病気になっていないか、遺伝子診断で区別、診断できる。

◆この記事は、国立精神・神経医療研究センター神経研究所疾病研究第三部部長である功刀浩先生執筆・監修の「図解やさしくわかる統合失調症(ナツメ社)」の内容を元に、当サイト事務局の心理カウンセラーが記事編集を行っています。

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