統合失調症の再発予防のために|予兆(サイン・徴候)について

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統合失調症の再発予防のために|予兆(サイン・徴候)について

統合失調症は再発が多い病気です。

統合失調症の再発の予兆(サイン)があったら早めに対処することが再発予防につながります。

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統合失調症の再発のきっかけ(原因)で多いのは服薬中断

統合失調症の人に次のような変化がみられるときは再発の予兆(サイン)の可能性があります。早めに主治医に相談するようにしましょう。

・服薬を中断している
・不眠状態が続いている
・表情が険しくなってきた
・怒りっぽくなった
・独り言が増えた
・落ち込んでいる
・仕事や学校、作業所やデイケアを休むようになった

統合失調症の再発のきっかけ(原因)で特に要注意なのは、服薬中断です。

服薬中断によって統合失調症を再発するケースが最も多くみられ、薬を飲まなくなってから数ヶ月から半年後に再発することが多いようです。

強いストレスが統合失調症の再発のきっかけになることもある

服薬中断とならんで統合失調症の再発のきっかけになりやすいのが、強いストレスです。

「病気でまわりから遅れてしまった」「もっと頑張らなければ」というあせりの気持ちは本人にとって強いストレスになりやすく、また服薬中断にもつながりやすいので家族は気をつけて見守りましょう。

また、環境の変化もストレスになりやすく、入学、復学、卒業、転校、就職、復職、転職、退職、引っ越しなど、環境が変化したときは精神的プレッシャーにもなりやすいので気をつけましょう。

他にも、主治医が異動などで変わるときも、強いストレスとなり、病気の再発や自殺のリスクもあるので注意が必要です。

家族の対処、対応は?|統合失調症の再発の予兆とサイン

再発の予兆(サイン)は人ぞれぞれで違いがありますが、表情が硬くなるなどは再発時特有の表情といえます。

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家族が再発(サイン)のパターンを把握し、できるだけ早く変化に気づいて再発を防ぐ対処をとることが大切です。

もちろん本人も自分自身の変化、再発の予兆について自覚し、体調など自己管理できるようにすることも重要です。

統合失調症の再発のサインが見られたときは、本人にきちんと薬を飲んでいるか確認するようにしましょう。

服薬中断であれば医師の指示どおりに薬を飲むように伝え、病院にも家族が一緒に受診するようにするとよいでしょう。

また、本人が病院の受診を嫌がり拒否する場合には、家族だけで主治医に相談するなどの対処も考えるとよいでしょう。

ゆっくり休むことが再発予防に大切

統合失調症の再発防止に大切なことは、ゆっくりと休息をとることです。

「病気の回復をあせらず、頑張りすぎないこと」を本人に伝え、部屋でゆっくりと休ませることが大切です。

家族に対して態度が悪くなったり、言葉遣いが乱暴になったとしても、家族としては叱ったりどなったりすることなく、落ち着いて対応するようにしましょう。

統合失調症の人は知覚過敏になっているので、ちょっとした音でも気にしてしまうので、本人を刺激しないように静かな空間づくりを心がけるようにしましょう。

まとめ|統合失調症の再発の予兆とサインについて

【本人が気づくサイン】
・気分が落ちこむ
・やる気が出ない
・考えがまとまらない
・集中力が低下する
・不眠になる
・寝ていてもすぐに目がさめる
・その場にいない人の声が聞こえる
・なんとなくまわりの雰囲気が変わった気がする

【家族が気づくサイン】
・部屋にこもりがちになる
・服装、身だしなみが乱れる
・表情が乏しくなる、険しくなる
・食欲がなくなる
・不眠が続いている
・妄想的なことを言うようになる
・幻聴を訴える
・独り言が増える
・話にまとまりがない

◆この記事は、国立精神・神経医療研究センター神経研究所疾病研究第三部部長である功刀浩先生執筆・監修の「図解やさしくわかる統合失調症(ナツメ社)」の内容を元に、当事務局の心理カウンセラーが記事編集を行っています。

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