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【アスペの特徴②】こだわりが強い、暗記が得意、運動が苦手、感覚過敏、時間の流れが理解できない
アスペルガー症候群の子どもには、様々な特徴がみられることがあります。
アスペルガーの特徴には、こだわりが強い、暗記が得意、運動が苦手、感覚過敏がある、時間の流れが理解できない、といったものがあります。
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特徴①こだわりが強い
アスペルガー症候群の子どもにみられる代表的な特徴の一つに「こだわりが強い」ことがあります。こだわりというとそこまで大変ではないように思われやすいのですが、その強さは執着といった方がイメージに近いかもしれません。
アスペルガーの強いこだわりは、道順、手順、方法などにみられやすいのですが、そのこだわっているやり方や道順を変更することになると、強い不安感におそわれパニックを起こしてしまうこともあります。
パニックの症状は、大声で泣く、物を投げる、その場から走って逃げ出す、他の人のせいにする、八つ当たりをするなど、他人に怒りの感情をぶつけてしまうケースもあります。
特徴②運動が苦手
アスペルガー症候群の子どもの中には、運動が苦手な人もいます。例えば、ボールをうまく投げられない、自転車に乗れない、なわとびができない、といったように、手と足を一緒に動かす「協調運動」が苦手な傾向があります。
アスペルガー症候群の子どもが運動が苦手な原因としては、視覚、聴覚、触覚などの感覚情報を脳内で整理できず、自分の身体がどのように動いているのかをモニターできないことが関係していると考えられています。
特徴③感覚過敏
アスペルガー症候群などの自閉症スペクトラムの特徴として、感覚過敏や感覚鈍磨がみられることがあります。
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感覚過敏の具体例として、大きな音や甲高い音など特定の音を苦手な聴覚過敏があります。他にも、触覚の過敏の場合もあり、肌触りが気に入った服しか着ない、のりや粘土の感触が気持ち悪くて触れないなど、学校生活で支障が生じることがあります。
特徴④時間感覚が特異
アスペルガー症候群の子どもは、時間感覚にも特異性がみられ、時間の流れが理解できないことがあります。
過去、現在、未来、というひとつながりの時間の経過が理解できず、脳の辺縁系の働きが通常と違うことが原因ではないかと考えられています。
そのため、アスペルガー症候群の子どもは、過去・現在・未来の記憶がごちゃまぜになっていることがあり、ずっと昔の記憶が鮮明に残っていて、ふとした瞬間に、それが今現実に目の前で起きているかのように感じられ、「タイムスリップ現象」ということがあります。
アスペルガーは天才?「サヴァン症候群」とは?
アスペルガー症候群や自閉症などの発達障害の子どもの中に、興味や関心が高い分野において人並み外れた天才的な才能を発揮する人もいます。
例えば、カレンダーを日付や曜日を何年間も記憶したり、世界の国と国旗を暗記したり、漢字辞典に載っている漢字を全部書ける子どもや、一度聞いただけで演奏できる子ども、一瞬だけ見た景色を完璧に再現できる子どもなど、様々な分野で天才性を発揮するケースがあることが知られています。
このような自閉症スペクトラムの特徴でもある「強いこだわり」を本人の興味がある分野に向けることができたとき、天才的な能力が引き出されることがあり、これを「サヴァン症候群」といいます。
とはいえ、アスペルガー症候群や自閉症の子どもがみんなサヴァン症候群というわけではありません。
◆この記事は、元東京大学医学部附属病院小児科医長、お茶の水女子大学大学院教授の榊原洋一執筆・監修「ササッとわかるアスペルガー症候群との接し方(講談社)」の内容を元に、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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