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【親の対応】発達障害の子どもの自立を促す支援とは?
発達障害の子どもは、自分の身の回りのことができない、宿題ができない、と日常生活や学校生活の中でつまずきやすいため、親の支援が大切になります。
ですが、「支援のしすぎ」になってしまうと、発達障害の子ども本人の自立心が養われなくなってしまいます。親の対応としては、ひとりでできない部分だけを支援するようにし、本人の自立を促していくことがポイントになります。
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宿題ができない発達障害の子ども
学校で出された算数の宿題など、発達障害の子どもひとりではなかなかはかどらず、宿題ができない、といったことも少なくありません、
このようなときには、子どもに自力で全部やらせようとするのではなく、要所要所で親が手伝ってあげる支援も大切です。
発達障害の子どもは、特定の教科に対して苦手意識を持っていることが多いようです。また、ADHDだと気が散りやすい、落ち着いて座っていられない、といった特性があります。
そうした発達障害の特性の影響もあって、発達障害の子どもは宿題に対してのやる気がなくなってしまいがちです。
親の対応は?宿題ができない発達障害の小学生
宿題ができない発達障害の子どもの支援において、親の対応としては、まずは机の上に宿題に関係がない物を出さない、他のものは片付ける、テレビや外の音などが聞こえないようにする、など集中しやすい環境を整えてあげることから取り組みましょう。
また、算数のドリルなどで問題を読むのに時間がかかってしまうのであれば、親が一緒に問題文を読んであげるだけでも、発達障害の子どもの負担はグッと減り、宿題に取り組みやすくなります。
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国語の音読の宿題は、読み書き障害の子どもにひとりで読ませるのは非常にハードルが高く、困難です。最初の1回、もしくは数回は親が一緒に読んであげる、親が呼んだ後に続いて読ませるなど、発達障害の子どもが宿題に取り組みやすくなるような工夫をするとよいでしょう。
支援のしすぎは自立心を失わせてしまう
発達障害の子どもが苦手とすることに取り組ませるためには、親のサポートが必要不可欠ですが、「支援のしすぎ」には注意しましょう。
子どもがひとりでできることは、自分の力でやらせましょう。できることまで、親が支援して手伝いすぎないように気をつけたいところです。
発達障害の子どもの意欲ややる気は「できた!」という達成感を覚えることでうまれます。いつも親が手伝っていると、子どもが自分でやり遂げる達成感や充実感を味わうことができなくなってしまいます。
子どもの自立を促すためにも、親は一歩下がったところで見守りながら、タイミングよくサポートするように心がけましょう。
発達障害のサポートは「スモールステップ」で
発達障害の子どもに、できないことや苦手なことに取り組ませるときのポイントは「スモールステップ」です。
いきなり完璧な最終目標を目指すのでなく、階段をひとつずつ登るように、ステップをひとつずつクリアしながらゴールへと近づいていくのです。
発達障害の子どもの場合、日常生活の中でも、ひとりで着替えがうまくできない、トイレの自立に時間がかかる、偏食が目立つといったことも起きやすいといえます。
手順を覚えさせるときにも、最初から全部のプロセスをひとりでさせようとせずに、できるところまでは自分で、続きは親が手伝うとよいでしょう。
当然、できたところに関しては「よくできたね」と本人に達成感を実感できるように、しっかりとほめてあげることも大切です。
◆この記事は、お茶の水女子大学大学院教授である榊原洋一先生執筆・監修「図解よくわかる発達障害の子どもたち(ナツメ社)」の内容に基づいて、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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