【発達障害】ケガや事故が多い?安全対策や予防策は?
注意力が低く、衝動的な行動をしやすいADHDや、危険の予測が苦手な自閉症スペクトラムなどの発達障害の子どもは、ケガが多く、事故にもあいやすい、といわれています。
発達障害の子どものケガや事故を防ぐためには、どんな安全対策や予防策などの対応をとるのが望ましいのでしょうか。
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ケガや事故が多い発達障害の子ども
ADHDや自閉症スペクトラムなど、発達障害がある子どもは、不注意や衝動的な特性があるため、ケガをしやすい、事故にあいやすい、といわれています。
実際にアメリカでの実施されたADHDの調査では、ADHDの子どもは歩行中にケガをしやすく、またケガの程度もADHDではない子どもに比べて重い、という方向があります。
例えば、信号をよく見ずに道路に飛び出した、階段や遊具の高い場所から転落した、などの事故やケガなどのケースも少なくないようです。
自閉症スペクトラムの場合では、危険を察知する感覚が鈍い子どもがいて、道路を歩いているときに車が近寄ってきても「危ない」と思わず、避けようとしない、という場合もあります。
「危ない」と気づいても、その危険を回避するために、どんな行動をすればよいのか分からず、結果として事故にあう、ケガをしてしまう、というケースもあります。
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発達障害の子どもと手をつなぐ
発達障害の子どもが幼稚園や保育園くらいの年齢のときは、親は子どもときちんと手をつなぐことで、事故やケガの予防対策になります。
発達障害の子どもは、道を歩いているときでも、自分の興味が向いたものを見つけると、急に走ったり、駆け出してしまうことがあります。
手をつながずに目で見ているだけでは、発達障害の子どもの突発的な行動に親が対処できない、ということも少なくありません。また、人混みの中だと、走り出してしまった発達障害の子どもが迷子になってしまう、というケースもみられます。
発達障害の子どものケガや事故を防ぐための安全対策として、親がきちんと手とつなぎ、離さないことが大切です。
家の中での安全対策について
家の中においても、発達障害の子どもの事故やケガを防ぐための安全管理対策も大切です。
例えば、ベランダや窓際に踏み台になるようなものを置かない、テーブルや机の角にクッション材をつける、コンセントの穴をふさぐ、ドアや棚、引き出しにはストッパーをつけて開けられないようにする、なども安全対策になります。
また、家の中の安全対策、環境整備をするとともに、発達障害の子どもに対しても、どんな行動が危険か、やってはいけない行動について、日頃から伝えておくことも大切です。
一度で理解できなくても、繰り返し説明することで、発達障害の子どもも少しずつ危険性を理解できるようになっていきます。
◆この記事は、お茶の水女子大学大学院教授である榊原洋一先生執筆・監修「図解よくわかる発達障害の子どもたち(ナツメ社)」の内容に基づいて、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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