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ボーダーライン症候群の特徴と症状とは?[境界性パーソナリティ障害]
ボーダーライン症候群とも言われる境界性パーソナリティ障害の特徴は、自分や周囲を傷つける破壊的行為や、何かにのめりこむ依存などの問題行動が多発することです。
多くの場合、家族や恋人、近しい友人など、周囲の人が巻き込まれて大変な思いをします。
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ボーダーライン症候群は激しい怒りと不安が特徴的
境界性パーソナリティ障害(ボーダーライン症候群)の人は、はげしい感情にかられて、衝動的にさまざまな問題行動をおこします。
この感情の源は「見捨てられ不安」です。
「見捨てられ不安」は、境界性パーソナリティ障害(ボーダーライン症候群)の患者本人が、言葉を覚える以前に生まれた不安であり、そこから生じる感情を言葉で表現できず、行動に走るのだと考えられています。
早期治療がボーダーライン症候群の克服のポイント
境界性パーソナリティ障害(ボーダーライン症候群)の問題行動には、本人も周囲の人も大変な思いをしますが、病院で適切な治療を受ければ、比較的早い時期に感情をコントロールできるようになります。
その点でも、境界性パーソナリティ障害(ボーダーライン症候群)を改善するには、早い時期に受診して治療することが望まれます。
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ボーダーライン症候群の問題行動例
ボーダーライン症候群の人は、不安やうつ気分、あるいは憎悪や怒りを言葉で表すことができず、激しい問題行動をおこします。
自分を傷つける行為
・リストカット
・繰り返される自殺企図
・過食、自己嘔吐
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依存的な行動
・大量服薬
・薬物やアルコール
・性的逸脱
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→子供(娘)が境界性人格障害です。親の接し方は?【ボーダーライン症候群】
破壊的な行動
・暴力
・ケンカ
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ボーダーライン症候群は人間関係の問題が多い
DSM-Ⅳの診断基準には含まれていませんが、境界性パーソナリティ障害(ボーダーライン症候群)の特徴は、自分の周囲に味方をつくっておこうとする「対人操作」です。
自分に同情的な人をそばにひきつけておくために、相談を持ちかけたり、周囲の人間関係をこじらせるような話しをしたりするのです。
それを聞いた人の間で、しばしば仲違いが生じます。
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→【まわりの人の接し方】ボーダーライン症候群の問題行動への対応方法は?
まわりの人を引きつけておこうとする
自分を受け入れてくれる人に、相談を持ちかけたり、自分に否定的な人への憎悪の気持ちを打ち明けたりして、自分の周囲の人を敵と味方に分離(スプリット)させることがあります。
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→【境界性パーソナリティ障害】周りの対応は、ダメ・がまん・大丈夫がキーワード
周囲の人間関係を壊す
周囲の人と人との間に溝をつくるような話を、ひっそりと話したりします。
自分に否定的な感じを与え、「悪い自分」を呼び起こした人を悪く言うことが多くみられます。
「あの人は私にひどいことを言うんです」
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→境界性パーソナリティ障害の診断の目安、分裂(スプリット)とは?
同情を誘う相談をする
ボーダーライン症候群の人は、落ち込んで、うつうつとした様子で相談を持ちかけるため、「ほうっておけない」と周囲の人に感じさせます。
本人は同情的な人を自分のそばにひきつけておきたくて話をしているのだが、結果的にそれが周囲の人を分裂させます。
「この話はあなたにしかできません。あなたに初めてお話しします。」
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→リスカ(リストカット・自傷行為)を繰り返すのは境界性人格障害が原因?
◆この記事は、市橋クリニック院長、精神保健指定医の市橋秀夫先生執筆・監修「パーソナリティ障害のことがよくわかる本(講談社)」の内容に基づいて、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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