[家族・まわりの人の対応]ボーダーライン症候群の人との接し方は?
家族やまわりの人が、ボーダーライン症候群の患者とどうかかわっていけばよいか、具体的にみてみましょう。
ボーダーライン症候群の家族の対応
ボーダーライン症候群の「見捨てられ不安」と愛情の問題は深く関わっているため、患者本人は自分が親から愛されなかったのが原因だと繰り返し訴えることが多く見られます。
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家族は、根気よくきちんと答えることが大切です。
話をきちんと聞く
家族とボーダーライン症候群の患者本人との関係を見直すときには、まず本人の話をきちんと聞き、家族が過去のどこかで傷つけたと認め、言葉や態度で示す必要があります。
そのうえで、これからのことを、みんなで一緒に考えよう、と伝えるとよいでしょう。
私のことを愛してくれなかったから、私はこんなにつらいんだ
「愛情をもって育てたよ」
「伝わらなかったのかもしれない。でもこれからでも遅くな。いっしょにがんばろう」
過去も、現在も、ボーダーライン症候群の本人のことを家族は大切に思っていると伝えてください。
行き違いは誰にでも起こりうるものです。
「思い込みだ」と頭ごなしに否定するのではなく、「これからがんばろう」と前向きなメッセージを伝えます。
親の育て方が悪かったんだ/h5>
「大切なのはこれからのことだ。一緒にがんばろう」
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過去に原因を求めても、子育てをやり直せるわけではありません。
治療すればよくなる、家族は決して見捨てないと、根気強く伝えましょう。
私の責任だ
「これからのことを考えなきゃ」
ボーダーライン症候群の患者本人と家族に取って、必要なことは「誰が悪いか」ではなく「どうすればよいか」です。
前向きに取り組む姿勢を大切にしてください。
許して欲しい
過去へのつぐないより、これからのこと、将来や未来のことを考えましょう。
家族がただやみくもにへりくだっても意味がありません。
大切なのはむしろ、これから先、家族が必要なときに正しくあやまり、ボーダーライン症候群の患者本人とお互いに自立した責任ある大人として向き合うことです。
原因追及よりも将来、未来のことを考える
ボーダーライン症候群の人はしばしば、家族に原因の責任をおしつけてきます・
それよりも大切なのは、過去に間違いがあれば誠実にあやまり、そのうえで、今ここで起こっている問題をどう解決するかです。
ボーダーライン症候群の患者本人に対して、家族が感情をぶつけたりせず、できるだけ落ち着いて「大切なのはこれからだ」と伝えましょう。
ボーダーライン症候群の患者本人にとっては「どう自分を変えていくか」が問題であり、家族は「どのように支え、接していくか」を考えなければなりません。
ボーダーライン症候群の原因追及は、患者本人にも家族にとっても、誰のためにもならないのです。
◆この記事は、市橋クリニック院長、精神保健指定医の市橋秀夫先生執筆・監修「パーソナリティ障害のことがよくわかる本(講談社)」の内容に基づいて、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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