[境界性人格障害の治療]あるがまま、等身大の自分を受け入れる

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[境界性人格障害の治療]あるがまま、等身大の自分を受け入れる

境界性人格障害の治療では、よい自分、悪い自分、幼い自分、どれもが自分の大切な一部だと受け入れる練習をします。

自分自身も、周りの出来事も「今がダメならすべてダメ」という極端な判断ではなく、中間の灰色の状態を認められるようにしていきます。

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あるがままの自分を受け入れる

悪い自分は、よい自分の裏返しの状態です。

よい自分では対応できない悲しみや怒り、拒絶などの感情を引き受けているのが悪い自分です。

境界性人格障害の人にとっては、悪い自分も大切な自分の一部だと気づき、あるがままの自分を受け入れることが大切です。

よい自分(白)と悪い自分(黒)が程よく混じり合うと、「ほどほど(灰色)」の感覚が身についてきます。

人は誰でも、物事は何でも、うまくいくときもあれば、うまくいかないときもあると、受け入れられるようになるでしょう。

この歩みには長い時間がかかりますが、少しずつでも、一人でいられる力を身につけていけばよいのです。

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境界性人格障害の治療では自分と向き合うことが大切

境界性人格障害の治療の中で、よい自分だけでなく、悪い自分、幼い自分がいることを認め、すべてを自分の一部として受け入れるようにします。

いろいろな自分を受け入れると、物事の見方、考え方が広くなっていきます。

よい自分だけになろうとしない

よい自分は、普段の自分に近い存在ですが、よい自分もまた、かたよった存在です。

完全いよい人間になるなど、誰にもできないのです。

悪い自分、幼い自分に目を向ける

悪い自分は、幼い自分と近い存在と考えられます。

よい自分でいようとせず、また幼い自分に「大丈夫」という気持ちを送って、少しずつ悪い自分が抱える悲しみや孤独を受け入れていきます。

幼い自分は「大丈夫感」を吸収して成長していきます。

よい自分と悪い自分を受け入れ「灰色の自分」になれるようにするのです。

ひと呼吸おいた対応を身につける

境界性人格障害の人は、「今、ここで」起こったことだけがずべてだと考えがちです。

悲しみや不安、抑うつの嵐におそわれたとき、激しい衝動にかられたとき、次の2つのキーワードを使って「ちょっと待つ」習慣を身につけましょう。

【大丈夫」と言う

孤独を感じたときに、「大丈夫」と自分自身に対して言葉にして言うことで気持ちを安心させます。

「なぜだろう」と考える

「なぜなのか」「なぜそう思うのか」「なぜこんな風に感じるのか」と考えることで、今この瞬間だけで物事を判断せず、ほかの可能性を考える余裕ができます。

◆この記事は、市橋クリニック院長、精神保健指定医の市橋秀夫先生執筆・監修「パーソナリティ障害のことがよくわかる本(講談社)」の内容に基づいて、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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