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【LD(学習障害)・ADHD】漢字が書けない子の、学習方法と対処法
文字は読めるのに、漢字などを書くのが極端に苦手なLD(学習方法)やADHDの子の場合、何度も反復練習をさせるだけではなかなか書けるようにはなりません。
LD(学習障害)。ADHDの特性に合った学習方法を探して、練習するようにしましょう。
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字が書けないのは手と目の協応運動が原因
文字を書くことが苦手なLD(学習障害)とADHDの子どもの多くは、鉛筆の持ち方がぎこちなく、指先をうまくつかせません。
書くという行為は、視覚的な能力と手先を器用に動かす能力とを協調させてはじめて上手に書けるようになるのです。
子どもが成長していくと、パソコンや携帯電話を使うようになりますが、文字を正しく認識し、正確に書く練習は大切です。
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漢字を書くことが苦手な原因[LD・ADHD]
文字(漢字)を正確に書くためには、まず文字(漢字)を読めることが基本です。
そして、書こうとする文字の構造を細部まで記憶していること、文字の意味を理解していること、思い通りに手を動かすことで字を書くことができます。
漢字を書くことが苦手なADHD・LD(学習障害)の子どもは、このプロセスの中のどこかに原因があります。
文字(漢字)を正しく書けない原因
・文字の細かい部分を認識できない
・目からの情報と手の動きが連動できない
・習った字をなかなか思い出せない
・点や線が頭の中でバラバラになってしまう
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子どもの特性に合わせた教材で勉強を
文字の構成がよくわからないと、読めるけど書けない、という状態になります。
LD(学習障害)やADHDの子の中には、読むことはできるのにも関わらず、問題の答えや作文などがきちんと書けないため、勉強内容は頭では理解しているのに学力が低いとみなされてしまうことがあります。
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字を正確に書けるようになる対処法としては、文字を正確に記憶することが大切です。
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対応例「字の形を思い出すために」
【カードから単語をつくる】
「で」「ふ」「こ」「ば」などが書かれた文字カードをバラバラに置き、先生が言った単語に並べ直す(「ふでばこ」)。カードを見ることで、文字を思い出す手助けになる。
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対応例「点や線を正確に認識するために」
【文字の組み立てパスルで学ぶ】
文字を、線や点などのパーツに分解して、そのパーツを自分で組み立て、ひとつの文字をつくることで、文字の形を覚えていく。「たて、よこ、よこ、たてマル」など歌にしても理解しやすくなる。
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対応例「書く動作を正確におこなうために」
【マスに補助線を引く】
文字はわかっていてもバランスのよい形で字を書けないという場合、へんやつくりの形や大きさに合わせた補助線があると書きやすくなる。
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◆この記事は、東京都杉並区立済美教育センター指導教授、早稲田大学大学院教育学部教職研究科非常勤講師、月森久江先生執筆・監修「ADHD LDがある子どもを育てる本(講談社)」の内容を元に、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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