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ADHDは人の気持ちがわからない、状況判断ができない?対処法は?
ADHDの子どもは、「人の気持ちがわからない」「相手の気持ちが分からない」と言われることがよくあります。
まわりの状況や相手の気持ちを察することが苦手なので、ADHDの子は自分勝手に見えるのです。
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言葉や表情から相手の考えや気持ちを読みとれるようになるための教え方に、マンガを使った練習方法があります。
ADHDの子は相手の気持ちが分からない?
ADHDの子は、対人コミュニケーション能力が低く、相手がどんな気持ちでいるのか、相手が何を考えているのか、相手の状況などについて予想したり考えたりすることが苦手です。
そのため、親や教師、まわりの友達からみると「人の気持ちがわからない人」と思われて、敬遠されたり、嫌われたりして、孤立しやすいのです。
相手の気持ちがわからないADHDの子に、どのように教えればよいのでしょうか。
人の気持ちを考える練習をする
言葉や表情には相手の気持ちが表れるものですが、ADHDの子は言葉の抑揚や表情の変化を読みとることが苦手です。
絵に書かれた場面を見て、登場人物の表情や状況から相手の気持ちを理解する練習方法があります。
絵やプリントに、うれしい顔・悲しい顔・困った顔など、さまざまな表情の人物を登場させ、その絵に書かれた場面を見て、どんな状況か、どんな気持ちか、をADHDの子に考えさせる練習をします。
感情によって人の感情はどのように変化するか、について意識して観察することをADHDの子が身につけれるように練習をすすめましょう。
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マンガで友達との接し方を学ぶ
学校での状況や放課後のシーンなど、日常生活の中でよく起こる場面を想定してマンガにします。
そのマンガをADHDの子と一緒に見ながら、マンガに書かれた場面に適した行動や言葉遣いを学んでいきます。
相手の気持ちや状況について話し合い、実際の行動に活かせるように学びをすすめていきましょう。
ADHDの子に、どのような状況か、登場人物はどんな気持ちか、質問して考えさせるとよいでしょう。
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班やグループで学ぶ
ADHDの子を含めた数人の班やグループをつくって、マンガに描かれた場面について話し合いをする方法も役立ちます。
登場人物の気持ちやセリフを空欄の吹き出しに記入して、感じたことをみんなで話し合います。
例えば、勝手に自分の席に座られたと怒る子、それくらいで怒ることはないだろうと感じる子など、同じ状況でも人によって感じ方や考え方が違い、いろいろな感じ方があることを学べます。
ケンカをしないためにどうすればよいか、についても話し合いをすると効果的です。
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休み時間に友達と遊べないADHDの子
学校の休み時間に友達と遊べないため、ひとりでいるADHDの子がいます。
遊んでいることに興味がない、仲間に入りたいけど一緒に遊べない、遊び方やルールが分からない、などいろいろな理由が考えられます。
ADHDの子には、人の気持ちが分からない、状況がわからない、という傾向があるため、仲間はずれにされてしまいがちです。
相手の気持ちを理解するような力が身につけば、ADHDの子の友達づきあいの幅が広がります。
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◆この記事は、東京都杉並区立済美教育センター指導教授、早稲田大学大学院教育学部教職研究科非常勤講師、月森久江先生執筆・監修「ADHD LDがある子どもを育てる本(講談社)」の内容を元に、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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