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境界性人格障害の人との付き合い方は?巻き込まれないように注意
境界性人格障害では、家族、恋人や友人、会社の同僚など、周囲の人が巻き込まれることがあります。
問題に巻き込まれることを防ぐには、境界性人格障害の本人から依存されすぎないように、まわりの人がつき合い方を配慮する必要があります。
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親切がしばしばあだになる
頼りなく、つらそうな境界性人格障害の人の様子を見ると、つい助けたくなるものです。
親身になってあげると、相手から全幅の信頼をよせられ、賞賛されるため、助けた方も悪い気がしないものです。
しかし、助け、賞賛される一方の人間関係は決して健全なものではありません。
境界性人格障害の人と、こうした付き合い方が続くと、いつか支えきれなくなって投げ出してしまい、再び「見捨てられ不安」を味わわせてしまうかもしれません。
最初から節度あるつき合いを徹底するほうが、長い目で見れば関係が長続きしますし、お互いのためにもなるのです。
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境界性人格障害の人と適切な距離を保つ
境界性人格障害の人の問題行動に巻き込まれないために「つかず離れず」の距離を保ちましょう。
手を貸しすぎない
断るのは悪いことではありません。できないときは、はっきりと伝えましょう。
どう言われても気にしすぎない
頼みを断ったりすると、はげしく怒ることもあります。しかし、できないのだから仕方がないと割り切りましょう。
自分で確認する
話に肩入れしすぎないよう気をつけてください。人の噂話などは、聞いた人が自分で確認しましょう。
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境界性人格障害の人との付き合い方の3原則
実際に、境界性人格障害の人とどのように対応すればよいかはケースバイケースですが、もっとも大切なことは、自分の言葉で話し、一貫した態度を示すことです。
①ルールをつくる
助けを求める行動に限らず、親しみを表す行為でも、度を超えると負担になります。
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境界性人格障害の本人に直接困っていること伝え、お互いにルールをつくるとよいでしょう。
一度決めたルールをやぶっては意味がありません。
相手に守ってもらうのはもちろん、自分から破らないように気をつけてください。
【例】
・20分以上は電話で話さない
・夜10時以降の電話は困る。かかってきて受けない。
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②できることを示す
自分の都合だけで、助けたり助けなかったりでは、関係は不安定になります。
あらかじめ、自分のできる範囲を明確にし、それをこえる場合には、きっぱりと「できない」と伝えます。
【例】
それはあなたの問題だから、私は話を聞くことしかできない
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③今できる対処だけをおこなう
境界性人格障害の人から、切迫した状況で助けを求められることもあるでしょう。
その場合も、求められるままに助けるよりも、家族に連絡とるなど「今、その場ですぐにできること」を優先してください。
「手首を切る」「薬を飲む」などと脅迫のような電話をかけてくることも多くみられます。
焦ってすぐに駆けつけると、境界性人格障害の人は問題行動がエスカレートするおそれもあるので、まずは「止血する」「消毒する」「救急車を呼ぶ」などの具体的な指示を伝えましょう。
【例】
遠くにいるから、今すぐに助けには行けない。
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◆この記事は、市橋クリニック院長、精神保健指定医の市橋秀夫先生執筆・監修「パーソナリティ障害のことがよくわかる本(講談社)」の内容に基づいて、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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